• HOME
  • ブログ
  • 若手育成
  • 新卒一括採用から通年採用へ移行する先にあるもの 後編:魅力ある経営理念・ビジョンと人材育成方針を持つ企業が選ばれる/編集長・前川孝雄の「人が育つ現場論」

新卒一括採用から通年採用へ移行する先にあるもの 後編:魅力ある経営理念・ビジョンと人材育成方針を持つ企業が選ばれる/編集長・前川孝雄の「人が育つ現場論」

「即戦力」の知識・技術は早期に陳腐化する

前編では、通年採用化の背景にある要素の一つとして、企業や政府が大学に対して即戦力人材の養成を求めていることに触れました。特にグローバル競争の渦中にある大企業にとって、AI(人工知能)やICT(情報通信技術)等に関わる高度専門人材の確保は切実な課題でしょう。

しかし、「直ぐに役立つ知識・技術は、実は直ぐに役立たなくなる」というパラドックスに注意する必要があります。現在最新の知識・技術も、科学技術の革新スピードが格段に早い今日では、数年後や10年後などには陳腐化してしまう可能性が高いのです。真に求められてくるのは、組織・事業の次なる課題や展望を見出そうとし、そのために自分自身が新たな学び直しを続ける意欲と行動力などです。私たちFeelWorksが提唱している「自ら新たな仕事・役割を創出し、周囲を巻き込み、結果・成果を出していく自律型人材」とは、正にこうした人材像です。

豊かな教養を土台に実践的な思考力や学び続ける姿勢を育てる

私たちが企業研修や組織開発の場で、経営層に将来を担う人材に求められる力は何かと問うと、即戦力の知識・技術よりも「新しい時代への対応力」であったり、「先見性」「外に開かれたリーダーシップ」などが挙げられます。そして、こうした力の素地になるのは、しっかりとした教養と実践現場で磨かれた思考力や実行力なのです。

もちろん、今後の働き手にAIやICTに関わるリテラシーの習得が求められることや、その分野の専門人材の養成・確保が必要なことは理解できます。しかし、大学教育の主軸がこうした「即戦力」の知識・技術の習得に偏重してしまうことには疑問を持たざるを得ません。むしろ学生時代だからこそ、じっくりと世界や歴史に学んだり見聞を広げて、豊かな教養を身につけることが大切です。そして、この教養を土台に、実際の社会・企業や働く現場の課題を考察し、今後を展望できる思考力や学び続ける姿勢を育てていくことが大切なのです。

次ページ>>「実社会、働く現場へ繋がるストーリーが求められる」

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。