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働き方改革・長時間労働是正の課題を探る!生産性をどうとらえ、伸ばすか/編集長・前川孝雄の「人が育つ現場論」

機械的な残業規制によるマイナスの影響、歪みへの懸念

そうした時代感覚、労働観が求められるにも関わらず、法的措置による時間管理で企業を規制する手法には、現場の歪みを拡大させるリスクが伴います。職場によっては「ムダ」を一切排除する方針で、無用なコミュニケーションを減らし、必要最低限の指示命令や打ち合わせに限定するケースも出ているようです。多様化が進む職場で、これまで以上に丁寧なコミュニケーションが必要にも関わらず、人間関係がギスギスしてしまう恐れがあります。また、パソコンのログ管理で職場内外での残業管理・抑制が進み、終わらない仕事をこっそりスマホやタブレットなどでこなすという事例も出てきています。

新入社員は「長時間労働=悪」「残業させる職場=ブラック企業」とインプットされ、職場も「無理はさせない」モードにならざるを得ません。そこでは、新人・若手社員に対してストレッチを要する一段高い仕事を任せることもしにくくなります。そしてその分、課長層などの中間管理職が仕事を引き取り、業務荷重に陥っています。そんな忙しい上司を見ている若手社員が「あんな管理職にはなりたくない」と考える傾向も強くなっています。

政府が管理指向に走り、企業が機械的な残業規制・時間管理を進めざるを得ず、その結果、コミュニケーションが取りにくく、若手を育てにくい現場を作り出しているのです。

「仕事の生産性」をどう考えるか

そこで、労働時間のあり方に関わって、「仕事の価値・成果」とは何か、「生産性」とは何かを、あらためて考えてみましょう。

まずその際に、会社の売上や業績の良し悪しというのは「企業内部の話」です。仕事の本当の成果とは、お客様や社会に対して価値を提供すること、「お役に立つこと」であり、それこそが企業が生産性として目指すべき目的です。したがって、働き手も「残業が得」との考えを改めると同時に、「自分が時間をかけた仕事がお客様や社会のためになっているか」をよく考えることが大事です。仕事の価値を図る物差しを「労働時間尺度」から「貢献度尺度」に変えていくのです。

日本のサービスは「おもてなし」に象徴されるように、ホスピタリティの高さが世界的に評価されています。また、例えば日本の宅配便やコンビニエンスストアやファストフード店などのサービスの利便性の高さも誇れるものです。お客様に喜ばれ貢献することができれば、その付加価値に対して相応の対価を頂くことができます。ビジネスの本道は他のサービスと比較して付加価値を高めることができるか否かです。したがって、低価格競争に走るのではなく、独自性があって高付加価値のサービス提供を追究し、それに応じた収入を得ていくことで、仕事の価値・成果・生産性を高めていくという発想・視点が大切です。

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