上意下達のマネジメントを劇的に変えた管理職向け研修とは?/日本郵便㈱-後編

コラム&インタビュー

研修を通じて、意識変革を点から線へ、線から面へと拡大していく

人材研修育成室が魂を込めて開発した長期マネジメント研修。濵田氏や福島氏のように「一人ひとりを大切にするマネジメント」のメッセージに共感した管理職たちを通じて、着実に現場に変化が表れている。しかし、現状維持で満足してはいられない。人材研修育成室課長の松本祐美子氏は、これからの日本郵便全体の人材育成を見据えている。

「長期マネジメント研修は、すでに20回以上にわたって開催しています。受講者数も500名を超え、『一人ひとりを大切にするマネジメント』という志を『共通言語』で語り合える同志のグループができてきました。同様に、他の研修においても、このようなグループを多く作っていきたいと考えているんです。研修を通じて、一人また一人と、点から線へ、線から面へ、意識変革を伝播させていきたいと思っています」

研修の内製化は、社内講師の育成やプログラム開発など、時間的にかなり負荷がかかるのが現実である。しかし、現場の実情に即したメッセージの発信は、受講者への影響力を倍増させ、現場へ大きな効果をもたらす。日本郵便が挑んできた管理職層への研修内製化は、ぜひとも多くの企業に参考にしてもらいたい、好事例の一つと言えるだろう。

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